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2020年09月30日

ミャンマーの高等教育 2020年9月現在

ミャンマーでは、教育課程は大きく二つに分けられる。基礎教育と高等教育である。基礎教育には幼稚園、小学校、中学校、高等学校が含まれ、年数は、それぞれ、1年、4年、4年、2年となっている。幼稚園に入学する際の年齢は5歳で、高校卒業時は16歳である。2016年度より初等教育カリキュラム改革が始まり、11年制から12年制へ変更する。2022年度に初の12年生が誕生し、2028年度に完全移行される予定である。

大学教育以後を高等教育と呼ぶ。大学は、高校最終学年である10 年生の試験の点数によって、申請できる大学が決められ、振り分けされる。

大学は4年制で(工学6年制、一部5年制もある)、修士課程以上があるUniversityと学部のみのDegree college、2年制のcollegeに分かれ、授業料、試験料等を納入する。

授業は一コマ55分で、一日6コマあり、大学での授業内容は専攻に応じ全国共通、同じテキストを用いて行われている。授業の形態は講義が中心で、学生の勉強も暗記が中心となっている。

●基礎教育⇒幼稚園(5歳入学、1年)+小学校(4年)+中学校(4年)+高校(2年)=(16歳)11年
※2022/23AYより12年生誕生予定。2016/2017AYより初等教育カリキュラム改革が始まり、小学校(6歳入学、5年)+中学校(4年)+高校(3年)=(17歳)12年制度へ移行中、2028/2029 に完全移行予定。
●10年生(高校2年)試験=大学入学試験、全教科の合計得点、居住地に従って志望大学を申請、振り分けが行われる。
●修士課程以上のあるUniversity、学士課程のみのDegree College、2年制のCollegeに大きく分類
●大学数⇒国立174校(2019年度)<※大学の所属省庁と数参照>
●多くの私立Collegeが開校(2011年私立学校設立法制定)
●授業料の他、 試験料、実習費、スポーツ、大学雑誌などの経費
●授業:全国共通のシラバス、カリキュラム、講義、暗記中心
●1コマ55分授業、9:00-9:55、10:00-10:55、11:00-11:55、11:55-12:30(昼休み)、12:30-13:25、13:30-14:25、14:30-15:25

学年歴は、学部と大学院によって異なる。学部は2学期制で、1学期が12月から2月まで、3月・4月・5月が休みで、2学期が6月から9月となる。10月・11月が休みで、このあいだに遠隔教育といわれる通信教育が行われる。

修士課程、博士課程については、1学期は6月から9月、2学期は12月から3月である。休暇期間は、同様に10月から11月と4月から5月である。

【学部】
●1学期(12月1日~3月31日)、2学期(6月1日~9月30日)
●遠隔教育(10月1日~11月30日)
●試験期間(3月20日頃~3月27日頃まで)
 (9月20日頃~9月27日頃まで)
●休み(4月1日~5月31日)、(10月1日~11月30日)

【大学院】
●1学期(6月1日~9月30日)、2学期(12月1日~3月31日)
●休み(10月1日~11月30日)、(4月1日~5月31日)

①ミャンマーの大学は、すべてが教育省の管轄下にあるのではなく、関係する省庁がそれぞれの大学を管轄している。(例)医科大学―保健省

【管轄省庁/監督機関及び大学等教育施設名/大学数(2019年)】
・教育省/人文科学(文理科)、工学系大学、コンピューター、語学、経済、教育大学・ディグリーカレッジ他/134
・保健省/医科、歯科、薬科、看護大学他/16
・運輸通信省/海事、商船大学/2
・国防省/防衛大学、軍医科大学、軍工科大学/6
・環境省/森林大学/1
・農業省/農業大学、畜産獣医大学、協同組合大学他/7
・国境省/連邦民族発展大学、民族青年人材発展ディグリーカレッジ他/3
・宗教文化省/テーラワーダ仏教布教大学、文化大学/5
 大学総数:174

②ミャンマーでは、軍政期において学生運動が民主化運動の母体であったため、度重なる大学の閉鎖が続き、何年間かの積み残しを解消するための措置として、3年制の導入、遠隔教育の拡充、大学の増設などが行われた。その結果教員不足など問題も山積で、高等教育の質の低下を招いたと言える。2011年より軍政主導の「文民」政権であったテインセイン政権、2016年より、前年総選挙で選ばれたアウンサンスーチー国家顧問が率いる国民民主連盟(NLD)政権下で、様々な改革が始まった。

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